2017年7月30日日曜日

2017年7月30日(日) 大分日田市・大鶴サテライト

さて二日目は「大鶴サテライト」に直行します。
ネカフェの畳部屋に寝たらダニかなにかに噛まれたようで、背中と尻がやたら痒い感じですが気にせずにいきましょう。

8時30過ぎには受付を済ませ、マッチング待ち。
8名チームが編成され現場に向かうも、地図が間違っていたため右往左往しながらなんとか到着。
川沿いの住宅ではあるけど、高い場所にあるけれど橋の近くなので川から水が溢れ、さらには裏手の崖が崩れて被災した模様。
裏手から土砂崩れが発生してしまったようです

一部屋の畳と床板を剥がし、床下を見ると水が溜まっています。

幸いコンクリートの基礎なので泥を掻き出すというよりは水を抜く作業。


しかしながらこの狭い空間に8名はいらず、家主さんに言って他の作業にもまわります。
ここは熟練のリーダーとサブリーダーがネズミ部隊となり床下に潜り水気を除去していきます。

既に他の部屋は床下の泥出しを終え消毒もされている場所もあったので、サッシの掃除、庭の整備、側溝掘りなどをやります。




この日も猛暑全国イチの暑さ38℃予想ということで、某国営放送が取材に来ました。家主さんに取材許可を取ろうと担当のディレクターが話をすると、

「私たち、被災してその後の処理でもう身も心も疲れ切ってるんです。頼みの綱は毎日来てくれるボランティアの方だけなんです。私たちより良ければボランティアの方を撮ってほしい」
とのこと。
なんか目頭が熱くなる家主さんの一言でした。頑張らなくては!と力が入ります。

とにかく暑く水を飲んだりする場面や作業の様子などを撮影して帰っていきました。(後ほどN◯K大分放送で流れたようです)










庭は本職の作業員の活躍により見事綺麗にならされます。
(注)あくまでも乗ってるだけです…
土嚢袋もいいつかくんが綺麗に積み上げます。久々のツカミッドには量的に足りませんでしたがゲートくらいに。


2時30分この日の作業終了ですが、まだまだ作業は必要なので継続で。


暑さはありましたが、山間部なので日影に入るとちょっと風もあり、やや涼しかったのかも。


今回の災害はニュースでも流ていましたが上流から材木が流れてきてそれが橋に引っかかり、流が変わり氾濫したということ。


これは行ってみて話を聞いて分かりましたが、日田市の山間部では林業、特に日田杉と呼ばれる杉の伐採が盛んだったようで、その昔、伐採後にまた植林をしたわけですが、杉は根がそれほど深くはらないようで、それが崩れて土砂災害が発生したらしいです。間伐もしっかりとしないせいで中途半端な杉がひしめき合い、地盤がもろくなっているという話です。




本来は洪水を防ぎ、自然のダムとなるはずの森が災害をもたらすことになってしまうという恐ろしい災害でした。


まさか、こんなのどかで、一生災害とは程遠くのんびり暮らしていた場所で被災するとは思っていたなかった。と思われた方々がほとんどだったことでしょう。


店も無い、ただ家々が点在する都会の喧騒からかけ離れた場所が…
と改めて大規模な災害は地震、津波だけでは無いということを思い知らされることになりました。
家に土砂が流れ込み、本来なら大規模なリフォームをせねばならぬ状況下、余生を考えるとリフォームや建て替えるだけのメリットも見当たらず、なんとか綺麗にして住み続けたい。そういう切なる思いを抱えた被災者の方々の姿を見ていると、とにかくなにかせずにはいられなくなる。疲れきった家主さんの表情を見るとこちらも辛くなりました


さて、帰りはボラセンに戻るもダラダラせずにサクッと切り替えます。



昨日と同じKIZAN倶楽部さんにお風呂を借り、サクッと日田市をあとにします。さらば大分。


帰りは1時くらいまでは交替で運転をしていましたが、
「運転が荒い、フラフラしてる…」と指摘され、身の危険を感じたいいつかくんとツッチー氏が代わってくれて(もうお前は運転するな、と言う暗黙のプレッシャーが…)朝7時半。横浜に到着しました。
その後、二人は約2時間掛けてつくばへと帰っていった模様。本当にお疲れ様です。
運転がヘタレで申し訳ないなぁ…と二人には迷惑を掛けてしまいました。


総評としては災害はどのタイミングでどこで発生するかわからないことをまじまじと見せつけられた二日間でした。


なお、日田市のボラセンは大鶴サテライトと合併。こちらは車が無いと行けない場所です(電車も線路がダメになり使えない)
車の方は災害派遣等従事車両証明が発行されるので各自治体に確認後に申請してみてはいかがでしょうか。

本所センター  8件の活動に対し111人
大鶴サテライト 17件の活動に対し217人










N◯K大分のニュースの動画はあげられないので割愛致します

2017年7月29日土曜日

2017年7月29日(土) 日田市災害ボランティアセンター

お久しぶりでございます。
前回の常総市での活動から約2年弱ですが、今回は九州北部豪雨災害に行ってまいりました
大分、福岡の地域に7月5日に集中的に雨が降り特別警報も発令され、その被害は大きく、早い段階でボランティアが募集されています
早いほうがいい…と言う考えもあったり、整備が整ってから、と言う意見もありますが、賛否両論です。基本的には自己完結のラインは崩せないと思いますが。
さて、今回どういう行き方がベストか…と考えていたところ、災害派遣従事車両の減免申請が通ると言う話を聞いたのと、現地では車が無いと厳しいかも知れないという情報から車で行くことを考えていました。

そして「3時間以内は近所、5時間以内は遠足」と言う強靭な感覚を持ち合わせる飯塚くんに打診してみたところ、彼は飛行機で行こうとしてたらしい…こちらが車なら一緒に…と行くことに。

九州までは急いでも13時間…こりゃ長旅です

今回のメンバーは飯塚くん、そして飯塚くんの飲み仲間で本職のツッチー氏が参戦。本業も現場で働くガチ勢の参加により否応なしに士気もあがります

28日の朝7時45分、横浜をスタート

行きはまだまだ長い…と、とにかくなんとか時間を潰すべく交代しながら運転をしていきますが、とにかく長い…まだ静岡だ、広島は意外と長い…やっと関門橋だ!

途中太陽の塔を間近に見たいいつかくんの驚きの歓声に眠気も吹っ飛びましたが、なんとか夜の11時半過ぎに目的地に到着。

この日は寝るだけですが、日田市に唯一あるネカフェに泊まることに。
三人分の部屋を確保し、シャワーを浴び就寝。
ソファは意外と寝心地が悪いようでした。

さて、コンビニで食料、飲料水などを買い込み7時半に準備をして向かうは日田市の社協のボラセン。ネカフェから5分もかかりません。

土曜日ということもあり人手も多いんだろうな…と車を止め受付を済まします。わりかし人は少ない。この理由としては8月1日から日田市のボラセンと大鶴サテライトが合併することからもわかるように、市街地のニーズはほとんど無いと言うことです。

最初なので勝手がわからないからとりあえず準備をして向かいます。
車移動の場合はは現場に着いてから着替えて長靴などを履いたほうが車内も汚れず効率的です。

マッチングしています。この団体はチームで入っていたようです。市内の荷物だしのようでした。

次のニーズに手を上げてチームを組んで説明を聞くと、大鶴サテライトで…とのこと。
ボラセンからサテライトまでは車で20分弱。

地元の方の案内で近道を通る、が、途中橋が崩れていて引き返す場面も
のどかな農道、ぶどう畑、スイカの直売所。
とても災害があるような場所には思えませんが、途中から山道に入り一変します。




大鶴サテライト経由で現場に到着すると既に他のチームが入っています。
マッチングミス。コレだけの混乱の中なのでよくあること。

改めて他の現場に。

ここは川が氾濫して床上浸水が発生した現場。電車の線路も崩落したりで使えなくなっています。たいして大きい川じゃないのに…

水と土砂災害の恐ろしさを改めて知らされることになります

竜巻や水害の場合、道路隔てて向こう側は一切被災していない、隣は平気だった。などと言う現象がよく見られますが、ここもそうです。そうなると被災された方と被災しなかった方で温度差が生じ、近所付き合いもぎくしゃくしてしまうということを聞いたことがあります。
ちょっと目をやるとのどかな風景で、まさか、ここに住んでいて被災するなんて…とこちらの方々もきっと思われたことでしょう。

13人が三箇所にわかれて活動
自分が勘違いをしていいつかくんが他の現場に行くことになり迷惑を掛けてしまいました。
作業内容は庭の泥出し。泥というよりも砂のような感じになっています。



まずは埋まってしまった庭から土を出します。土嚢に詰めるのではなくネコで運んで隣の空き地に捨てる…これでいいのか?


本来なら土嚢袋に入れなくてはならないのではないか…と思えどとにかく言われるままに動きます。

しかも手前からどんどんみんな捨ててるのですぐに場所がなくなる。道も塞がれてしまうような感じ。そんなことを考え開始15分。なんだか頭がボーッとしてきた。凄い暑さ。
この日38度を超える猛暑日。
次第には喋るのがかったるくなる…
手足もなんかしびれる…
これは熱中症の初期症状と言えるでしょう

こういう日に張り切るのは禁物です。張り切ってやると暑さでやられて熱中症にかかってしまうからです。ということでちょっと休むことに。
前に石巻でも夏にやってしまったことを思い出したらその時とまったく同じ状況です。これ以上やると熱中症で救急搬送…ではシャレにならない、と自己判断。

30~40分休んだところでなんとか回復したので合流。
戻ると埋まっていた庭はかなり元の地面が見えるくらいに。ツッチーが役所勤めの若手を煽ってネコを走らせ、また煽る。と言う作業が続いています。

昼休みは近くの商店に行き飲み物などを購入。

コンビニなんて近くには無いのでこういうお店が重宝されます。おばちゃんも、わざわざすみませんね~なんて言ってくれる。

午後はちょっとペースダウン。さすがにこの暑さに参りながらの活動です。
休憩時間を多く取りながらやれる範囲のことをやります。


最後は任された場所を綺麗に掃除をして終了。3時にはリーダーから声がかかり終了。サテライトに戻ります。



若手二人は大分の役所勤めのようです。この暑さでもピンピンとしてました。若さっていいな…


戻ると飲み物やかき氷、凍ったタオルなどのサービスがありますが、中でも活動証明書にかかれてある温泉入浴無料のご案内が。これは入りたい。



しかしながら大人の事情により入れる温泉が少ない中、いいつかくんが電話を掛けて見事、最後の一件で探し当てました!
ボラセンから20分くらいでしょうか。
川沿いの隈という地区の昔ながらの温泉街に…


三名ほど入浴出来る温泉。


女中さんも美人で、汗臭い野郎三人を、わざわざ来てくださってありがとうございます、ととても感じの良い宿でした。

その後は名物と言われる日田焼きそばを食べ、それでもまだ腹の空いてる三人は二軒目は鳥料理の飲み屋へ。やっぱ大分に来たらとり天は食べないと…


あとで探せばいくらでもありましたが、近い場所に喉を潤す目的でもあったようです


この日最高の笑顔を見せる二人…おつかれさまッシタ


日田焼きそば大盛り。自家製麺はちょっとボキッとした感じで労働あとのこのしょっぱさがいい。

なんとか探しあてた「一番どり」
色々と頼み飲んで食って一人2000円。こりゃ安い!

こじんまりとした個室はここで寝てもいいくらいの空間。

鳥刺し(1000円)

何がなんだか、どこの部位だかすらわかりませんが、とにかく美味しい。トリって生で食えるんだ…

お目当てのとり天は独特のモノ。ちょっと唐揚げっぽいようなフリッターっぽいような…でもうまし。

ホルモン味噌炒め(560円) いい仕事しています。


豆腐チゲ。(500円くらい)辛いのが苦手な僕でも美味しくいただけました。優しい味…


都度調理の炊き込みご飯。米から炊くので40分掛かっても旨味が染み込んだ一品。うめぇ~


コスパ最高で、リーズナブル。駐車場もありありがたいお店にめぐりあえました。

一行はだいぶ眠たくなりましたがツッチーをネカフェで下ろし、余力のある大食いのいいつかくんと向かうは九州ラーメンの「来々軒」

もうググルだけしか店を探す方法は無く、しかも夜遅くまでやってる店もない。

閉店ギリギリ滑り込みで本場九州ラーメンを食い、替え玉一発でこの日は終了。
長い一日でした。


本日の参加人数(Facebook公式調べ)
本所センター  10件の活動に対し111人
大鶴サテライト 18件の活動に対し283人


災害の様子も上げておきます

ボラセンの裏手の川。重機が入り整備していますが、甚大な被害です


完全に川が決壊した様子が伺えます。大きな岩が転がってくる怖さは尋常ではなかったはずです


あらゆるものが絡み合った漂着物


お分かりいただけたでしょうか。この木々が重なり合う場所は線路であることを…


枕木が完全に浮き上がっています


踏切も木っ端微塵に。当然電車は運行不能です